中国シャオミ、3nmの「スマホ用半導体」を独自開発 スマホ心臓部の自社設計に8年ぶりに再挑戦

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シャオミは5月22日、独自開発したスマホ用SoC「玄戒O1」を正式発表した。写真は発表イベントで玄戒O1を紹介するシャオミ創業者の雷軍氏(発表イベントの動画より)

中国のスマートフォン大手の小米集団(シャオミ)は、スマホの心臓部である半導体の独自開発に8年ぶりに再挑戦する。同社の創業者で董事長(会長)を務める雷軍氏が5月15日、SNSの公式アカウントを通じて明らかにした。

雷氏によれば、シャオミが自社設計したスマホ用SoC「玄戒O1」を5月下旬に発表する。その性能や技術面の詳細はまだ明らかにしていないが、業界関係者の多くは、玄戒O1が回路線幅3nm(ナノメートル)の先端プロセス技術を採用すると予想している。

(訳注:記事原文が配信された後の5月22日、シャオミは玄戒O1を正式発表し、3nmプロセスの採用が裏付けられた。SoCはシステムオンチップの略称で、CPU、通信モデム、画像処理回路などを1つにまとめたもの)

初の独自SoCでは挫折

シャオミは11年前の2014年、半導体設計会社「小米松果電子」を北京市に設立し、スマホ用SoCの独自開発に着手した。そして2017年、初の自社設計SoC「澎湃S1」を発表。アメリカのアップル、韓国のサムスン電子、中国の華為技術(ファーウェイ)などと並んで、独自のSoCを持つスマホメーカーになったとアピールした。

だが、スマホ市場における澎湃S1の評価は芳しくなかった。業界関係者によれば、澎湃S1は動作の安定性に問題を抱えていたという。財新記者の取材によれば、シャオミは後継SoC「澎湃S2」の開発を2018年に完了していたが、最終的には投入を断念した。

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