大切なのは「どこでも評価される可能性」を上げること…【何歳からでも】転職の機会が広がる"3つの条件"とは

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ちなみに、転職先の生命保険会社の社長が「リクルート49%、Google51%」みたいな会社をつくりたい、という思いを持っていたため、「リクルートひと筋だった採用責任者」という特殊な経験を高く評価してくれたようです(Googleのことはまったく知らなかったので、大丈夫だろうかとも思いましたが……)。

このような評価は、自分から大洋のような転職市場に五里霧中で飛び込んで探しても、なかなかもらえないことだったでしょう。

このように、たとえほかの企業にとっては微妙な能力や経験であっても、「自分特有の経験」をまるで美術品の1点物のようにピンポイントで評価してくれる企業があるかもしれません。

たとえ「会社特有のスキルばかりを身につけてきた人」でも、もしかしたら私のように一部の企業からは高く評価される可能性があります。ただ、そういう求人は転職エージェントや自力で探す、転職サイトで探す、などではなかなか出会えないものです。

この次の不動産会社も似たような感じでした。その会社に私のもとで以前働いていたメンバーが勤めていて、「僕の上にきませんか?」と誘ってくれたのです。そのメンバーは、不動産会社の社長に対して、私という人物(上述の通り、市場価値はそんなにありませんでした)を丁寧に説明して、これまた「それなら会ってみたい」ということになり、食事を含めて三度ほど面談して、すぐに入社が決まりました。

重視してきたのは関わる人との「信頼関係」

このように、私のキャリアは、全部、元メンバーがお膳立てしてくれて、引っ張ってもらった(大げさにいえば、まさにスカウトのようなものです)ことで実現したものです。

「なんだ自慢かよ」とは何卒思わないでください。そうではないのです。私はリクルートの落ちこぼれでした。人事部長にもなれず、採用のマネジャーをやっていただけです。それで40歳手前まできてしまった人間です。

リクルートを辞めようと思ったのも、会社からの評価もそれほど高くなく、自分でも活躍できそうなイメージがなかったからです。

しかし、です。多様な領域での専門的な知識はありませんでしたが(採用ばかりしていたのでとても狭い専門領域でした)、人事や採用という狭い世界ではあるものの奥深さを、鬼のようなルーティーンワーク(面接した人の人数はおそらく2万人は超えています)を毎日こなすことで実感してきた、という自負はありました。

次ページ今もつづく、上司や同僚との交流
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