大切なのは「どこでも評価される可能性」を上げること…【何歳からでも】転職の機会が広がる"3つの条件"とは
たしかに20代はポテンシャル採用が中心で、未経験職種への転職もしやすいですが、30代以降になると「再現性のある経験」が重視されます。ですから、過去の成果や業務改善の経験をしっかり伝えられれば、30代以降でも十分にチャンスがあります。
ですから、もし「今のところで頑張っていれば、キャリアはうまくいくのか?」と問われたなら、私の答えは、究極的には"Yes"です。実際、そういうケースを私自身の経験や周囲の人で見てきたからです。私自身の話で大変恐縮ですが、恥ずかしながら例として挙げてみたいと思います。
「ほぼ採用ばかりしていたおじさん」への高い評価
私が(もう随分前になりますが)所属していたリクルートは、ときに「人材輩出企業」などと呼ばれることがあります。しかし、彼らが自分から「転職したい」と、いろいろな会社に応募してキャリアをつくっているのかというと、じつはそうではありません。
私がいた頃のリクルートの社員のみなさんは、自社のサービス含め一般的な転職支援サービスを使って転職する人はそう多くはなく、人のネットワークによって転職するケースが目立っていました。
自社の社員の紹介や推薦による「リファラル転職」がここまで一般化する前から「知り合いから声を掛けられて転職する」という人が、とても多かった印象です。今でいえば、まさに「スカウト」されて転職をしていたわけです。
私も38歳のときに転職をしましたが、長年リクルート人事をやってきたとはいえ「ほぼ採用ばかりしていたおじさん」でした。おそらく、自分からどこかに売り込みを掛けようとしても、市場価値という視点でいえば微妙だったはずです。
しかし、私の性格から能力から価値観から何から何までいろいろ知っていた人たちが私の転職を助けてくれました。
リクルートの次の転職先は生命保険会社で、私が辞めることを聞きつけた昔のメンバーが、たまたまその生命保険会社と一緒に仕事をしていたのがきっかけでした。
そのメンバーが私という人間のことを生命保険会社の方に話してくれて、その生命保険会社の方が、さらに社内で「こんなやつがどうもリクルートを辞めて浮くらしい」と経営陣に持ちかけてくださり、それならば一度会ってみたいと経営陣に思ってもらえたことで、機会をいただきました。
そこからはとんとん拍子で、実質2日で全取締役、関係者と会い、そのまま入社を決めることになりました。
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