ホンダ「ZR-V」を選んでいるのはどんな人?「ハリアー」や「カローラ クロス」などの購入者データと比較分析

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最後に各車種についてどのようなイメージを抱いているのか、購入者の評価を紹介する。つまり、ZR-Vを購入した人はZR-Vについて、ハリアーを購入した人はハリアーについてのイメージをそれぞれ回答した結果だ。

ZR-Vのスコアで目立つのは「高級」「高性能」「スポーティ」の高さである。スポーティさを強みに持つSUVというキャラクターがしっかりと際立っている。また、その特徴により説得力を持たせる「都会的」「先進的」の高さも、ZR-Vがどんなクルマなのかを容易に想像させてくれる。

「都会的」「高級」では、やはりハリアーが抜きん出て高くなっているが、それに準じた結果となっていることは注目に値するだろう。

若者には手が出しづらい? 気になるWR-Vとの関係

今回は、ホンダZR-Vを複数車種と比較することで、発売後2年時点での購入者について見てきた。

最後のイメージ項目のデータで、SUV各車はそれぞれのキャラクターが表れた結果となったが、「若々しい」のスコアはいずれも低く、特にZR-Vで低い結果が出ている。

「ZR-V」は5月29日より耐久性の高い塗料を仕様した一部改良モデルの受注を開始(写真:本田技研工業)
「ZR-V」は5月29日より耐久性の高い塗料を仕様した一部改良モデルの受注を開始(写真:本田技研工業)

ZR-Vの車両本体価格は350万~430万円台で、「価格に対する満足度」の高かったカローラ クロスより100万円近くもプライスレンジが高く、若者には手が出しづらい。

Web検索で多くの情報を仕入れる現代の自動車購入プロセスにおいて、価格で足切りされるとその車種は以後の検討候補に上がらなくなってしまう。そうなれば、ディーラーへの来店・試乗の可能性もなくなる。

グレード・ラインナップを豊富にすることは生産コストの上昇につながるが、廉価なエントリーグレードが設定されていると上述の足切りを回避できる可能性は高まる。その点で注目されるのが、今回の比較対象に含めなかった2024年3月発売のWR-Vだ。

4WDやハイブリッドの設定はないが、シンプルな装備と買いやすい価格で人気を集める(写真:本田技研工業)
4WDやハイブリッドの設定はないが、シンプルな装備と買いやすい価格で人気を集める(写真:本田技研工業)

現在は239万8000円からとなっているが、発売当初は209万8800円というグレードもあった、コストパフォーマンスの高さを売りにするコンパクトSUVだ。WR-Vも発売から1年が経過しているため、いずれヴェゼルとあわせて「ホンダSUV比較」も実施してみたい。

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三浦 太郎 インテージ シニア・リサーチャー

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みうら たろう / Taro Miura

北海道大学大学院理学院卒業後、インテージ入社。自動車業界におけるマーケティング課題の解決を専門とし、国内最大規模の自動車に関するパネル調査「Car-kit®」の企画~運用全般に従事。

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