ホンダ「ZR-V」を選んでいるのはどんな人?「ハリアー」や「カローラ クロス」などの購入者データと比較分析

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SUVではないシビックを除いた5車種について、「値引き前車両本体+オプション価格」を高い順に並べると、エクストレイル(495万円)とハリアー(494万円)がほぼ同額の約500万円、そしてZR-V(446万円)が続き、100万円ほど下がったところにカローラ クロス(363万円)、ヴェゼル(362万円)が並ぶ。

4代目となる現行「ハリアー」の発売は2020年。2022年にプラグインハイブリッドを追加(写真:トヨタ自動車)
4代目となる現行「ハリアー」の発売は2020年。2022年にプラグインハイブリッドを追加(写真:トヨタ自動車)

値引き額に大きな差はないため、「ハリアー、エクストレイルでは少々予算オーバー、もしくはボディサイズが大きすぎる人」「ヴェゼル、カローラ クロスより1ランク上の質感を持つ車種を求める人」にとって、ZR-Vが選択肢として新たに登場したと見て取れる。

購入車を気に入った点は?

では、購入車を「購入時に気に入った点」はなんだろうか。ZR-Vの特徴的な3点について、順に見ていこう。

1つ目は「内装デザイン」である。同じくホンダのヴェゼルと差が大きいことから、ヴェゼルよりも高級感や質感を求める人たちの選択肢になっている。

マルーンカラーも用意する「ZR-V」のインテリア(写真:本田技研工業)
マルーンカラーも用意する「ZR-V」のインテリア(写真:本田技研工業)

先ほど価格帯で切り分けたように、カローラ クロスとも大きな差を示しつつ、ZR-Vより高価格帯のハリアー、エクストレイルをしのぐ。ただし、購入した車について、購入者がそれぞれ回答しているので、複数車種を横断して相対的に比較回答しているわけではない点には注意されたい。

2つ目は「動力性能」の高さ。シビックには劣るものの、ZR-Vより高価格帯のエクストレイル相当であり、ハリアー、ヴェゼル、カローラ クロスを大きく上回る。「走りの良いSUV」というコンセプトが購入者にしっかり届いている。

3つ目は「車両価格」に対する満足度の低さ。これは、コスパ面の評価は高くないということだ。その点ヴェゼル、そして特にカローラ クロスはこのスコアが高く、売れ筋車種になるのも納得である。

「カローラクロス」は2025年5月のマイナーチェンジでハイブリッドのみに。価格は276万円~となった(写真:トヨタ自動車)
2025年5月のマイナーチェンジでフロントのデザインが変わった(写真:トヨタ自動車)

カローラ クロスは、200万円台前半で買える手の届きやすいエントリーグレードを設定していた点も影響しているだろう。ただし、先ごろのマイナーチェンジでハイブリッド車のみとなり、エントリー価格は276万円に上昇している。

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