「会社のトイレで泣いていました…」新卒入社3カ月で退職代行を利用した彼女の決断

退職代行サービスを利用した経験がある瑠奈さん(写真:筆者撮影)
社会的に注目を集める「退職代行サービス」。ゴールデンウィーク明けには、新卒社員などから多くの依頼が殺到したと報じられた。「仕事をすぐ辞める“責任感のない若者”」――そんな印象で語られがちな退職代行だが、ハラスメントやメンタル不調で追い詰められた人には文字どおり命綱になるケースもある。
退職代行業者の宣伝的な情報発信を除くと、利用者自身の声は意外と少ない。本連載では、退職代行サービスで会社を辞めてから一定期間が経過した当事者に取材。なぜ退職代行を利用するに至ったのか、その後の人生やキャリアをどのように切り拓いているのか掘り下げる。
入社3カ月目で退職代行を利用
「職場を急に辞めるなんて考えられないと思っていました。他の人に迷惑をかけないように引き継ぎをしたいし、最後は挨拶をしたい。でも、退職代行を使わないとどうしようもない状況ってあるんですよね……」
このように語るのは、25歳の瑠奈さんだ。2024年3月に人文学系の大学院を修了した後、大手企業のグループ会社に営業職として就職。約2カ月の研修期間を終え、担当顧客の引き継ぎを始めた入社3カ月目に退職代行を利用して会社を辞めた。現在は出版社で週5のフルタイムでアルバイトをしている。
ジャケットを羽織って取材に応じる瑠奈さんは、質問に対してこちらの目を見ながら回答する。その様子からはしっかりとした社会人という印象を受けた。
なぜ瑠奈さんは新卒3カ月目で退職代行を利用したのか、彼女の歩みを追った。
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