「会社のトイレで泣いていました…」新卒入社3カ月で退職代行を利用した彼女の決断
瑠奈さんが反抗期のときには母親と言い合いをすることもあったが、亀裂は生じなかった。相談相手としての信頼も大きく、人生の岐路に立たされたときには母親のアドバイスがきっかけで新しい道を選ぶこともある。大学院進学を決めたときもそうだった。
「大学3年生で就職活動を始めましたが、うまくいきませんでした。やりたいことがわからず、就活サイトに登録して営業職を中心に応募したものの、まったく通らなかったんです。就職活動自体に違和感を覚えて母に相談すると、『大学院に行って勉強したいんじゃなかったの?』と言われました。『そうだ、大学院に行きたいんだった!』とハッとして、進学を決めました」
こうして瑠奈さんは修士課程では自分が納得するまで研究に打ち込んだことで「会社で働きたい」という意欲が高まる。民間企業で働くために、就活サイトや就活エージェントを活用し、約50社に応募。エージェント経由で内定をもらった会社への入社を決めた。
「私は就職活動をスタートするのが遅かったんですよ。就職活動の解禁は3月だったのですが、私が始めたのはゴールデンウィークを過ぎた頃でした。もともと興味のあった出版関係の選考は終わっていたので、業界は絞らずに、自宅のある千葉から通えて業績が安定している企業を中心に応募しました」
会社に息苦しさを感じるようになった理由
瑠奈さんが就職したのは全国展開する大手企業のグループ会社だった。年間の休日数は120日以上あり、残業をしたときに手当ももらえる。就労条件だけを見ると安定感のあるホワイト企業だ。
ただ、瑠奈さんにとって会社の風土は息苦しさを感じる部分もあったという。
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