世界を動かす「表と裏のカラクリ」。「生産手段」と「供給過剰」――2つのキーワードで歴史を見ると、戦争がなくならない理由が嫌でもわかる
1つめは、市場の開拓。
2つめは、商品価格の引き下げだ。
新しい市場を開拓するために、列強は植民地競争に巻き込まれていった。植民地競争に出遅れて焦っていたドイツが競争に加わったことで、第一次世界大戦が始まった。世界大戦の表面的な原因は、オーストリア皇太子暗殺事件だったと学校で習ったかもしれないけれど、根本的な原因は植民地競争だった。
現代の私たちにいたる道
第一次世界大戦の終結後、世界市場は安定を取り戻したように見えた。ここで、再び供給過剰問題が発生した。この問題が世界恐慌を起こして、世界各国は恐慌を乗り越えるためにさまざまな取り組みをした。
アメリカはニューディール政策を実施することで資本主義を修正。
ロシアは共産主義革命をへて資本主義を捨てた。
第一次世界大戦で課せられた巨額の戦争賠償金を払いたくなかったドイツは、国内の経済危機を克服するために戦争を起こした。これが第二次世界大戦のはじまりだ。
第二次世界大戦が終わった後、世界では戦勝国のアメリカとソ連を中心に資本主義と共産主義の対立がつづいた。
冷戦はソ連の崩壊とともに終了。冷戦後には資本主義が世界を支配する新自由主義の時代が到来し、現在にいたっている。
経済を理解すると、世界の形を正確に見ることができる。
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