住棟を出て、造園設計士のマーサ・シュワルツさんが手がけた中庭を歩く。平日昼間だからか、中庭はとても静かだ。芝の庭は車が入らないため安全に歩くことができ、ゆっくりと散歩をする人の姿も目に入る。住棟を眺めると、車いすで通路を移動する人もいた。

「21世紀に向けた居住様式」として建築家が提案した住まいは、四半世紀を経た今も新しさがあふれていた。個性的なプランが生まれた時代に羨ましさも感じる。
住むことの豊かさが広がる場所
ハイタウン北方の間取りは斬新でバリエーションが実に豊かだった。その住み心地は、家族形態や年齢、生き方によって変化するだろう。間取りが生活を固定するのではなく、住み手が空間づかいを工夫し暮らしを豊かにできることを実感した。
多様なプランが集まり個性ひしめく集合住宅「ハイタウン北方」。改めて今、「新しい居住様式」に接し、建築家の考えに心が動かされている。

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