《コナン新作映画の舞台は「長野県」》公開前から“聖地化”している「凄い舞台地」の全容…他にもコナンに登場し、大ブレイクした場所とは?
さらに、「聖地巡礼ブーム」を決定的にしたのは、第23作の『紺青の拳(フィスト)』(2019年)でしょう。
シンガポールが舞台で、作品にメインで登場するのは、当時インフィニティプールの先駆けとして話題になったホテル「マリーナベイ・サンズ」。蘭と新一のプールデートは、今でも名シーンとして語られています。
他にもマーライオン、シンガポール・フライヤー、ラッフルズホテルなど、多くの観光名所が作品に登場しました。市内には現在でも、コナンのウォールアートがあるなど、ファンが楽しめる仕掛けがたくさん残っています。

最近の作品では聖地に“経済効果”も
第26作『黒鉄の魚影(サブマリン)』(2023年)の「聖地」である八丈島には、作品に登場するリゾートホテルのモデルになったホテルがあります。ここも、映画が公開された年には多くのファンが来訪し、実際に作品に登場したと言われる部屋を指定して宿泊する人もいたのだそうです。
そして、昨年の第27作『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』の舞台となった函館市は、聖地巡礼の「効果」として、観光客の増加を挙げています。2024年上期(4月~9月)の観光客数は、前年同期比10%増となりました。
特に、市が取り組んだ劇場版公開記念のスタンプラリーは大変な人気で、スタンプラリー台紙となっていたガイドマップは開始1カ月で10万部の配布を記録。
スタンプラリーのスポットでもあった観光名所の入場者数も大幅に増えました。
作品のポスタービジュアルにも登場した「函館山ロープウェイ」は、前年同期比利用者数32.2%増、さらに「旧函館区公会堂」では、入館者数78.5%増を記録。さらに、メインの舞台となった「五稜郭」や「湯の川温泉」などの観光地に向かう路面電車やバスの“コナンラッピング”など、ファンが地元を訪れたくなるような仕掛けが功を奏したと言えます。


原作者の青山剛昌さん自らによる場所選定や、綿密な取材を通じてリアリティが高まり、毎年大きな聖地巡礼のムーブメントを起こすコナン映画。今年の作品でどれほどの間接的効果が上がるのか、ファンならずとも注目です。
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