「加齢=老化」と言い切れない意外な"脳のピーク" 「50代以降」でも伸びていく能力だってある

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(1)情報処理能力のピーク     18歳

(2)人の名前を覚える力のピーク  22歳

(3)顔を覚える力のピーク     32歳

(4)集中力のピーク        43歳

(5)相手の気持ちを読む力のピーク 48歳

(6)語彙力のピーク        67歳

この数字を見て、どんな印象を持ったでしょうか。情報処理能力は18歳がピークで、以降はだんだん下がっていきます。なので、情報処理能力を発揮するような仕事は、脳科学的に見れば若い人のほうが向いているということになります。

この数値を見て、「人の名前を覚えられないのは年齢のせいだったのか」と思ったかもしれません。「名前を覚える」「顔を覚える」は、脳の「短期記憶」に関わる部分です。短期記憶には「言語の短期記憶」と「視覚の短期記憶」があります。

たとえば電話番号をその場で覚えることは「言語の短期記憶」です。「若いときは電話番号を簡単に覚えられたのに、いまは覚えられない」という人も多いと思います。家族のスマホの番号を覚えている人は意外に少ないかもしれません。

一方で、人の顔を覚える記憶は「視覚の短期記憶」です。こちらは20代後半から32歳くらいまでは上がっていきますが、それ以降はだんだん落ちていきます。

大人数のアイドルグループのメンバーの顔が全く覚えられなくなった。これは30代半ば以降の人にとっては自然の流れです。ちなみに、こうした歳とともに能力が衰えていく知能を「流動性知能」と呼びます。

「50代以降」でも伸びていく能力がある

一方で、50代以降の人たちに朗報もあります。50代以降も伸びる能力があるのです。それは「語彙力」です。

語彙力のピークは、なんと67歳。昔は長老と呼ばれる人がいましたが、長老が周りの人から尊敬される存在だったのは、歳をとっても言葉の力は老いることがないからだと思います。

こうした言葉の力など、年齢とともに蓄積されていくものを「結晶性知能」と呼びます。その中でも語彙力は断トツで伸びていく能力です。

さらに面白いのが「相手の気持ちを読む力」です。この能力は10代以下の人が低いんです。そして20代になって急激に伸びていき、ピークは48歳です。それ以降はグンと落ちていきます。50代、60代とどんどん下がっていきます。

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