6センチの段差を脚で乗り越える掃除ロボ登場 欧州・東南アジアで急成長のDreameが野心的な新製品
さらに、ロボット掃除機の頭の部分にあるセンサー類は、首をすぼめるように自動で格納される。これは、ソファやベッドなどの低い家具(最低89.5mm)の下も清掃できるようにするもの。従来のロボット掃除機では高さの問題で入れなかった場所にもアクセスできるようになった。
開発の背景には、「家全体の約10%はロボット掃除機が届かない」という分析があった。この「最後の10%」を解決するために、センサー部の設計を一新し、狭いスペースでも高精度なマッピングを可能にしている。
吸引性能も業界トップクラスの進化を遂げた。最大20000Paという強力な吸引力は、従来のロボット掃除機と比較しても圧倒的だ。この高い吸引力と特殊設計されたブラシにより、カーペットの奥深くの微細なゴミまで確実に除去する。日本の住環境で問題となりやすい髪の毛の絡まりも抑制する構造になっており、メンテナンス頻度の低減にもつながっている。
障害物検知能力も向上しており、ミリ波レーダーによりカーテンなどの柔らかい障害物も検知できるようになった。AIによる汚れ識別機能も強化され、床の種類や汚れに応じて最適な清掃方法を自動調整する。専用アプリでは部屋ごとに清掃方法をカスタマイズでき、外出先からの操作やペットの見守りカメラ機能も備えている。
ハイエンド掃除機だけに、併用する「ベースステーション」も高機能だ。汚れたモップを80度の温水で自動洗浄し、熱風で乾燥させるほか、ゴミの自動収集、洗剤の自動投入、水拭き用の給水までをすべて自動化。ユーザーは汚れに触れることなく、長期間清潔な状態を維持できる。これは「清潔さ」と「手間のなさ」を重視する日本市場に適した仕様と言える。
ヨドバシ・ビックでの展開目指す
「X50 Ultra」の市場想定売価は22万9800円(税込み)と、一般家庭にとっては高額だ。現時点では日本市場の15万円以上のハイエンド層において24%のシェアを獲得しているというが、ハイエンド市場自体の規模は限られている。
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