「日本人と摩擦を生む人もいますが、多くは平和に暮らしています」 元宿場町で人口の1割超が外国人の街「蕨」の実態と、住民たちが語る魅力

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要するに、どこにでもある日本の団地の風景だ。

ゴミ捨て場
川口芝園団地内のゴミ捨て場(筆者撮影)

蕨は、誰にとっても暮らしやすい街だ

芝園団地を含め、周辺を歩いていると、クルド人Aさんの「暮らしやすいからこそ、ここにいる」という言葉を思い出した。外国人が多く住むのも、理由があるのだ。

前出の温井氏はこう言う。

「人口減少が進む今後の日本は、様々な意味で海外の人たちとの交流を避けて通れません。今後、日本の各地に川口や蕨のような街が増えてくるでしょう。そういう意味で、ここは日本の未来の住みやすさを占う、ある意味で先進的な街なのかもしれませんね」

【その他の画像も多数】今では人口の1割超が外国人の街・蕨。一見地味だが、宿場町としての歴史を持ち、人情深い穏やかな街だ

狭い地域にぎゅっと集まって住んでいる蕨市民。ぎゅっと集まっているからこそ、行政サービスも行き届きやすい。また、温井氏やクルド人のA氏が語るように、外国人に住みやすい街は、日本人にとっても住みやすい街なのだろう。

【もっと読む】23区なのに「陸の孤島」都民も知らない街の実態 ほったらかしにされてきた土地「江戸川区平井」 では、23区でありながらこれまで「ほったらかし」にされてきた街・平井を、街に詳しいライターの末並俊司さんが探訪、豊富な写真とともにその魅力をお伝えしている。
末並 俊司 ライター

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すえなみ・しゅんじ / Shunji Suenami

福岡県生まれ。93年日本大学芸術学部を卒業後、テレビ番組制作会社に所属。09年からライターとして活動開始。両親の自宅介護をキッカケに介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)修了。現在、『週刊ポスト』を中心として取材・執筆を行っている。

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