イクラや中トロも好きなだけ…かっぱ寿司が「食べ放題」を約4000円で復活した事情

また、すし以外に熱狂的なファンがいるメニューとしてプレミアムプリンを挙げる。茶碗蒸しと同じように店内で蒸しているという。

食べ放題におけるオペレーションでも以前の食べ放題の知見をいかし、予約の数を見ながらフードロスが少なくなるような工夫をしている。

食べ放題は前日の21時までに予約が必要だ。プリンや茶碗蒸しは提供する1日前に仕込みを実施するため、事前に予約数がわかることで欠品もロスも少なくできるそうだ。

タブレットで注文すると直線レーンで次々に皿が運ばれてきた（写真：筆者撮影）

かっぱ寿司の食べ放題が始まった経緯

ここでかっぱ寿司の食べ放題の歴史について振り返りたい。

かっぱ寿司の食べ放題は2017年の6月に1カ月間限定の企画として始まった。開催時刻は平日の14時〜17時で21店舗。ランチとディナーのアイドルタイムでの食べ放題を試験的に行うという位置づけだった。

初日に3999人もの客が押し寄せ、1カ月で約11万人が利用した。そして、月に1回の恒例イベントとなり、徐々に店舗も拡大。「食べホー」という名前をつけ、2018年の2月からは全国のかっぱ寿司で展開することになった。

かっぱ寿司は2015年にコロワイドのグループ会社となっており、数年間にわたってブランドの認知を向上させるために、90円皿キャンペーンなどの価格を訴求するキャンペーンを実施。有価証券報告書によると、食べ放題は新規顧客の来店動機を充実させるための1つの取り組みだった。

（写真：筆者撮影）