日本郵政「すっぴん動画炎上」即削除が妥当なワケ 「見られる広告」と「不適切な広告」は何が違う?
SNS上では動画に対する批判を「過剰反応」、日本郵政が動画を削除したことを「過剰対応」とする意見も出てはいたが、それらの反応や対応を適切と見なす声のほうが圧倒的に優勢だった。
本動画は、設定自体が間違っていたわけではなく、描き方に問題があったように思う。ジェンダー表現というセンシティブな領域の表現で、かつ昨今の炎上しやすい状況になっていることに十分に配慮して制作するべきであった。


「ODするよりSDしよう」と謳った政府広報動画
もう一方の物議をかもしている政府広報動画だが、描かれている内容も、批判の内容も日本郵便とはまったく異なっているが、根幹には共通した問題が横たわっているだろう。
先述の通り、政府広報動画はオーバードーズ問題を啓発するもので、オーバードーズを「OD」、相談を「SD」と略して、「ODするよりSDしよう」というキャッチコピーを前面に打ち出し、ひつじのイラストキャラクターが語りかけるライトな表現となっている。

報道機関からの取材に対し、厚労省の担当者自身が「柔らかく伝えたい意図があった」と発言しているが、それが裏目に出てしまったようで、「相談する相手がいないから、オーバードーズに走っているのに……」「上から目線」「問題の本質を理解していないのではないか」といった批判を受けてしまった。特に、オーバードーズ経験者や関係者から違和感を示す声が上がっている。
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