「うつ病」の人が絶対やってはいけない"NGな行為" 周りの人が「がんばれ」と励ましてはいけない訳

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一時的にアクセルを踏み込んでいる状態ですから、効き目が切れたら元に戻ってしまいます。しかも、カフェインは耐性ができやすい成分のため、効き目が切れると「また飲みたい」「もっとたくさん飲みたい」と、エスカレートしていく可能性があります。

その結果、元気になったり、だるくなったりを繰り返し、心と体が余計に疲れてしまうのです。

疲れている時に必要なのは休息。そして、眠い時に必要なのは睡眠です。うつ症状がある時には、カフェインのように刺激の強い成分は控えめにしたほうがいいでしょう。

ご存じの通り、コーヒーにもカフェインが含まれています。私もコーヒーが大好きです。かつては仕事の合間にリフレッシュしたり、眠気を覚ましたりするために、昼夜関係なく1日に何杯も飲んでいました。

今は、コーヒーを飲むのは午前中にとどめています。夕方にコーヒーを飲むと、寝る時間になってもカフェインが抜けきらず、眠れなくなってしまうからです。

うつ症状の改善には、質の良い睡眠も大切です。心が疲れている時は、戦える飲み物よりもリラックスできる飲み物を選ぶようにしましょう。

大金を使う大きな買い物には要注意

嫌なことがあると、お金をパーッと使って買い物をしたくなる時がありますよね。ただし、不安や落ち込みから逃れるために買い物を繰り返すのは危険です。

「買い物をやめなければと思うのに、やめられない」のは、ギャンブルやアルコールと同じように依存している状態なのです。

買い物をした時の刺激で脳内に快楽物質のドーパミンが多量に分泌され、一時的に気分がとてもよくなります。しかし、ドーパミンが少なくなると脳はさらに強い刺激を求め、再び買い物をしたくなってしまいます。

結果、気持ちの浮き沈みが続いて、うつが進行するだけでなく、買い物に使う金額もどんどん膨らんでくるのです。

◆手元に払えるお金がないのに買ってしまう
◆必要ないものまで大量に買ってしまう
◆買い物のことしか考えられなくなる

「買い物依存」は本人だけでなく、ご家族の経済にも深刻なダメージを与えます。私のクリニックに相談に来られた方も、気づけば月に何百万円も買い物をしていて、ご本人に経済力がなく、ご家族が借金の返済に大変苦労されていました。

買い物依存に走るのは、買い物によって「価値のない自分」を補い、「自分の価値を高めたい」からです。つまり、自己肯定感の低さが根底にあります。うつ病の根本にあるものと向き合い、「買わずにはいられない」状況から抜け出しましょう。

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