取引先への「手土産に悩む」時に意識すべき鉄則 高級果物より1000円の歯磨きジェルが喜ばれる
「今、これバズってるんです」「すごく話題で、並ばないと買えないんですよ」という説明から、会話が弾むことも往々にしてあります。
一昔前は手土産を渡すとき、「つまらないものですが」と言って渡すのが決まり文句のようになっていました。
でも最近は、「あなたのことを思って、こういう理由でこれをご用意しました」というように、なぜそれを選んだかという「理由」を一言加えることが多くなりました。そのほうが、より気づかいが伝わるからではないでしょうか。
高級すぎる手土産は相手に負担をかける
私たち秘書が厳選した手土産の名品を紹介する『接待の手土産』というサイトがあります。このサイトをつくって初めて知ったのが、接待の手土産についての誤解でした。「接待の手土産というのは、偉い人が偉い人に渡すものだから、高級なものに違いない」と思われていたのです。
実は接待の手土産は、3000~5000円がボリュームゾーン。ところがサイトがスタートした当初、掲載を希望してエントリーしてくる商品は10万円もするワインや、桐箱に入ったフルーツみたいなものばかりだったのです。
しかしどんなトップ企業の社長であっても、口に入れる食べ物・飲み物で単価が1万円を超える手土産を贈ることはほとんどありません。もし1万円以上だとすれば、栄転や昇格などの記念に、少し名の知れたワインを贈るようなとき。
だから手土産にしろ、会食の場所にしろ、自分が用意するときは、金額的に無理をすることはありません。会社の経費ならまだしも、自腹を切る場合は特にそうです。でないと逆にいただいた側はすごく恐縮してしまうし、居心地が悪くなってしまう。
それに「高級すぎて自分では食べたこともないけれど、高いものだからいいだろう」というものは、渡すときの説明もどこかそらぞらしい。
何のために手土産を持っていくかといえば、「思い」を伝えるためです。
何を思ってそれを用意したかがいちばん重要なのであって、値段やお店のブランドは二の次。もらった相手が喜ぶかどうかがポイントです。したがって、もらったほうが、「こんな高そうなものもらっちゃった。なんだか無理させちゃったな。かえって悪かったな」と負担に感じるようでは本末転倒なのです。
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