「30代のお父さんはつくづくうらやましいと思います。僕もそうでしたけど、30代だったらきっと時間はこれからも無限にあるような感覚で『この家族はずっと続いていくんだ』って、考えていると思うんですよね。でも、僕の場合はそうじゃない。子どもと一緒にいられる時間の先はもう見えているから」
東島さんの場合、もし85歳まで生きると仮定したら、残りあと27年。息子さんの年齢を考えると、単純に計算しても30代半ばくらいまでの姿しか見届けることができない。
それを思うと、子どもの顔を見て寂しさを感じる、と語った。
「終わり」をはっきりと意識する子育て
たっぷりと時間を使って、ずっと今が続いていくような感覚で終わりを意識しないで過ごすか。それとも今この瞬間をしっかりと味わいながら、終わりを意識して日々愛情を伝えていくか。
どちらが良いとも、勝っているというものでもない。50代以降に親となった方たちにとって共通するであろう景色を、垣間見せてもらった気がした。
「だから、この先もし認知症とかになっても楽しかったことを忘れてしまわないように、結構マメに動画を撮ったりしていますよ」と言って、東島さんは笑った。

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら