メルカリに余ったギガを出品できるサービスが開始 フリマの仕組みを用いてスマホの通信量を循環
とりわけ目玉とされるのが、ユーザー間でギガ(データ容量)を売り買いできる点だ。メルカリ公式では1GBを550円で販売しているが、ユーザー間取引なら決められた範囲で価格を自由に設定できる。1取引の下限は200円で、1GB当たりの上限が500円だ。売り手は、余らせるデータをフリマ感覚で出品し、落札されれば残高としてメルカリ内のウォレットにチャージされる。
一方、買い手は公式価格より割安でデータを追加購入できるメリットを得るわけだ。コメントや評価といった手間はなく、購入したギガはすぐにチャージされる仕組みとなっている。

ただ、この仕組みを詳しく見ていくと“新しい手間”も顕在化する。売却できる単位は1GBずつで、翌月への繰り越しができないため、出品のタイミングや在庫調整を誤ると売れ残ってしまい価値は消えてしまう。
例えば5GBを出品する場合、200円から2500円までの価格帯で自由に販売料金を選べるが、売れ残れば完全に無駄になる。売り上げが発生した場合は、その10%がメルカリへの手数料として徴収される。

購入したギガも当月に使いきれないと無駄になってしまうため、ユーザーはつねに自分の使用量を見極めながら売り買いの時期や価格を調整する必要がある。加えて、購入したギガを再販売することはできないため、「安いギガを買い占めて高く販売する」といった戦略もとれない。
メルカリの発表会で永沢氏は「月末に向けて販売が活性化する」と予想していたが、需要と供給のかみ合い方次第では、価格帯のバランスが大きく変動する可能性もある。月末に大量のギガが一斉に出品されるのか、それとも必要ギガが足りないユーザーが集中して値段が上がるのか、価格の均衡点は需要と供給のバランスによって動き続けるだろう。

メルカリで管理できるシンプルさをアピール
メルカリの調査では、キャリア変更経験が1回以下の人が全体の64%を占め、その理由は「手続きの面倒さ」がトップだという。そこでメルカリは「アプリだけで完結」「eSIMで物理的な挿し替え不要」という簡便さを強調する。
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