旧ジャニーズ2月の数日間で起こった3つの出来事 解散発表・新メンバー・グループ再編が立て続けに
今回のオーディションは、その意味で旧ジャニーズのオーディションの根幹を変えるものだった。
timelesz自体が当初の5人から3人にメンバーが減り、長く親しまれた「Sexy Zone」から改名するという転機を迎えたこともあった。3人が掲げたのは「仲間探し」。ジャニー喜多川氏という絶対的権限を持つ存在がいた頃と比べ、時代が変わった感がある。実際のオーディションでも、厳しく審査をする一方で、同じエンタメを目指す仲間として対等な目線で候補者に接する場面が多々見られた。
むろん3人の現在のスキル、仕事に取り組む姿勢などは、旧ジャニーズ時代からの蓄積のうえに培われたもの。オーディションのダンス審査の場面などにも、旧ジャニーズのレッスンスタイルが取り入れられていたりもした。木村拓哉、井ノ原快彦、坂本昌行、長野博、大倉忠義、堂本光一、櫻井翔など事務所の先輩が登場したのも同様だ。
つまり、旧ジャニーズの残すべき伝統は守りつつ、新しい風も入れる。それがこの「タイプロ」の基本にある考えかただった。決定した新メンバー5人のうち、STARTO ENTERTAINMENT所属が2人でそれ以外が3人。結果的にではあるが、伝統と革新で革新部分が少し上回るという絶妙の配分にも見える。
オーディションそのものも、候補者たちが真摯な努力で壁を乗り越え、見違えるように成長していくというオーディションの本質的魅力が十分に伝わってくるものだった。世間からの反響も大きく、“エンタメとしてのジャニーズ”をより開かれたものにしていくという点でもひとつの役割を果たしたと言えるはずだ。
ジュニア再編の衝撃とメジャーデビューの今後
そしてコアなファンを驚かせ、かなりの波紋を巻き起こしたのが、ジュニアのグループ再編、新グループの結成である。こちらの発表は、2月16日のことだった。

新グループは、ACEes(エイシーズ)、KEY TO LIT(キテレツ)、B&ZAI(バンザイ)の3つ。大筋として、旧ジャニーズ時代から存在していたHiHi Jets、美 少年、7 MEN 侍、少年忍者といったジュニアグループのメンバー(少年忍者については一部)がシャッフルされ、振り分けられたかたちである。
旧ジャニーズの仕組みの土台となっていたのは、先ほど書いたようにかつて「ジャニーズJr.」と呼ばれたジュニアの存在である。そして旧ジャニーズ時代からジュニアの段階で多くのグループが組まれ、なかにはメジャーデビュー組と遜色のない活躍をするグループもいた。
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