電通マンが見た「タワマン管理組合」驚きの"実態" それはポストにあった1通の封筒から始まった
私はその場で、この理事長とともに、まずは副理事長の役職を全うしようと決意したのでした。
役員を経験するまで、マンションの運営はそこを販売した不動産会社が行っているものだと思い込んでいました。実際には、販売が終わると不動産会社は一切関与しません。
「日本を代表する大手不動産会社の物件だから、なにかと任せておけば安心」と信じていたのに、いざマンションの販売が終われば何もしてくれないことに、ただ驚くばかりでした。
管理会社は営利企業だが…
テレビCMは「○○のマンションに住んでいます……」と、あたかもその不動産会社が見守ってくれているかのように作られていましたが、それは私の勝手な思い込みだったようです。広告会社に勤務しているというのに、なんたる失態でしょうか。
ちなみに、マンション販売時に管理費や修繕積立金の額を決めたのは、不動産会社でした。
彼らを悪者に仕立て上げる意図はまったくありませんが、不動産会社は管理費や修繕積立金の額をなるべく低く設定することで、契約を有利に進めます。その後、実際にマンションを運営する中で、当初低く見積もられていた管理費はどうしても値上げが必要でした。
当然、住人に対する説明などはマンション管理組合に任されるわけで、これがなかなか重労働としてのしかかります。
私のマンションには管理会社もついていたので、マンションにかかわる業務のすべてを管理してくれるものだと信じ込んでいました。しかし、これも幻想でした。
頼りにしていた管理会社は、契約外の業務については追加料金を払わないかぎり、一切対応してくれません。管理会社は営利企業であり、利益を追求するためにマンション管理費の値上げや修繕積立金を使った工事の提案などを、われわれ管理組合に持ちかけてきます。
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