漢方で作る「4タイプの花粉症」に負けないカラダ 余分な水が溜まった「水滞」の状態を改善する

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
●甘みのある食材

野菜や果物など自然の甘みがある食材は、脾の働きを助けてくれます。甘みの効能は、痛みをやわらげたり、筋肉の緊張をゆるめ、胃腸の働きを助けることです。甘みのある野菜には、キャベツ、にんじん、大豆、ゆり根、山芋などがあります。

イライラが止まらない時におすすめの漢方薬としては、抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)があります。

4タイプの「春の花粉症」におすすめの漢方薬

最近では1年を通して花粉症でお悩みの方も多く、花粉症が慢性化し「慢性鼻炎」、さらには「副鼻腔炎」「蓄膿症」などの重症ケースに進行することも少なくありません。スギ花粉など強烈でつらい症状を引き起こすシーズンものの花粉症は、飛散前の症状が出る前から対策を講じることがとても重要です。

【①花粉症のなりはじめに多い鼻水がサラサラ透明の寒証タイプ】

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)』。花粉症の初期だけでなく、ほこりやハウスダストなどが原因で起こるアレルギー性鼻炎の改善にも使える漢方薬。鼻風邪の改善にも。

【②鼻づまりが強い寒証タイプ】

葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)』。風邪薬でお馴染みの葛根湯にさらに生薬をプラスし、つらい鼻づまりを改善。

【③慢性鼻炎:鼻水がネバネバ黄色の熱証タイプ】

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』。慢性化した熱証の鼻炎の代表的な漢方薬で、蓄膿症(副鼻腔炎)はもちろんのこと、それに伴う中耳炎にも効果的の他、慢性扁桃炎、にきびにも幅広く使われています。

※花粉症(アレルギー性鼻炎)の鼻水は水性鼻漏(水っぱな)とされているため、黄色いネバネバの鼻水は、厳密には花粉症ではありません。

【④慢性鼻炎:匂いがわからない熱証タイプ】

辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)』。熱を冷ます作用に加え、呼吸器を潤す作用があり、乾燥感がある鼻づまりに効果があります。蓄膿症(副鼻腔炎)の改善にも。

鼻炎で一番重要なのは、今後アレルギーの原因となる物質に負けない「強いカラダ」を作ることです。

次ページ虚弱を回復させる「補中益気湯」
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事