資産3.8億超の凄腕投資家が「増配」に注目するワケ 増配は株価上昇のシグナルでもある!

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増配
株価を押し上げる強力な要因となる「増配」について解説します(写真:ELUTAS/PIXTA)
株式投資で2億円以上資産を増やしたという個人投資家・ヘムさん。自身も多くの失敗を経験しながらも「投資の本質を理解すれば、リスクを減らしつつ安全に守りを固めて資産を増やすことは可能」と語ります。
この記事では、ヘムさんの新著『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』より、株価を押し上げる強力な要因となる「増配」について解説します。

投資リターンを決める「2つの要素」

投資リターンは、「割安度(α)」と「株価が本質的価値に回帰するまでの期間の短さ」によって決まる──このシンプルな法則を理解することが、株式投資において非常に重要です。特に後者の「期間」を短縮するためには、株価上昇のきっかけとなる“カタリスト”を見つける必要があります。なかでも「増配」は予測しやすく、かつ株価を押し上げる強力な要因として機能するため、注目に値するのです。

「企業の本質的価値に対して割安な価格で買う」というのが、バリュー投資の基本的な考え方です。このとき、投資リターンを決めるには、次の2つの要素が関わってきます。

割安度(α):企業の本質的価値と株価の乖離の大きさ
期間:その乖離が解消されるまでにかかる時間

例えば、本質的価値が1株2000円の企業が、現在1000円で取引されているとします。この場合、割安度は50%です。この企業の株価が1年後に2000円まで回帰すればリターンは100%で、年利100%となります。しかし、同じ回帰が10年かかると、リターンは100%で変わりませんが、年利は約7.2%にとどまります。この違いが、期間の短さの重要性を物語っています。※年利は複利計算。

また、投資のリターンを考える際には「複利効果」も見逃せません。複利とは、元本に加え、得られた利益も再投資することで資産を増やす仕組みです。複利効果が長期的に働けば、同じ年利でも資産の増加スピードが大きく変わります。投資における「期間」が短縮されると、この複利効果の恩恵も大きく受けられることになるのです。

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