「宇宙ビジネス」で最も儲かっている"事業"は何か 2035年には「3510億ドル」まで成長すると期待も

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東京ディズニーシーに行ったことがある方は、「海底2万マイル」と聞いてピンとくるかもしれません。ウォルト・ディズニーが映画化したSF小説『海底二万里』を執筆した、SFの父とも呼ばれるジュール・ヴェルヌ氏は、「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」という言葉を残しています。

実は、宇宙ビジネスで大きな市場規模を占めている宇宙技術も、SF作家がその実現に大きく貢献したと考えられています。

その宇宙技術とは、地上局がない場所や通信環境が脆弱な場所でも、テレビを視聴できたり、飛行機でWi-Fiを使えるようになったり、災害時でも簡単な設備を用意すればインターネットが使えるようになったりといった、人工衛星を活用した通信技術です。

この構想はSF作家であり『2001年宇宙の旅』の脚本を担当したアーサー・C・クラーク氏が、その技術の存在を世に知らしめ、その内容に触発された科学者達によって実現されたといわれています。

現在、宇宙ビジネスでは、まるでSFの世界といわれるような技術革新がどんどん生まれています。

そして、私自身、その世界を作っている技術者や企業の経営者の方に、宇宙ビジネスメディアの編集者としてお話をうかがってきましたが、SF作品に影響を受けたという方が多くいらっしゃいました。

また、最近は「できたらいいな」というアイデアが生まれるSFの力にも注目が集まっています。

『SF思考 ビジネスと自分の未来を考えるスキル』という書籍の著者の1人である宮本道人さんに取材の機会をいただいた際に、「(Amazon.comの共同創設者である)ジェフ・ベゾス氏をはじめとするトップ企業の成功者が、子どもの頃からSFを愛読していて、大人になっても変わらずに読んでいると公言したこともあり、今は大人がSFを読むことも一般的になりつつある」と、教えていただきました。

実際に、ジェフ・ベゾス氏はBlue Origin(ブルーオリジン)という宇宙ビジネス企業を設立し、そのアドバイザーに、メタバースという単語の起源ともいわれる小説『スノウ・クラッシュ』を執筆したSF作家ニール・スティーヴンスン氏が社員として関わっているなど、新しい世界を切り開く強力な武器として、SF思考が注目されています。

みなさんが、宇宙を活用して実現している、以前であれば単なる妄想のようなサービスの今を知っていただき、新しい「できたらいいな」を生み出す1人になっていただけることを願っています。

SFはどこまで現実に?

では、人間が考えた「できたらいいな」は、現時点でどこまで実現し、ビジネスになっているのでしょうか。

まず、世界経済フォーラムが2024年に発表したレポート「Space: The $1.8 Trillion Opportunity for Global Economic Growth」によると、2023年時点で宇宙ビジネスの市場規模は6300億ドル(約98兆円)と推定されています。これは、テレビやWEBメディア、屋外広告など、すべてをまとめた世界全体の広告産業と同規模です。

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中村 友弥 宇宙ビジネスメディア「宙畑」編集長

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なかむら ともや / Tomoya Nakamura

1991年、熊本県熊本市生まれ。熊本県立済々黌高等学校を経て、一橋大学法学部を卒業後、株式会社オールアバウト入社。
個人活動として2017年に宇宙に特化した宇宙ビジネスメディア「宙畑」の立ち上げに関わり、2018年に宙畑が衛星データプラットフォームTellusのオウンドメディアとなったタイミングで編集長に就任。宇宙ビジネスを分かりやすく伝える記事の企画・編集、100件を超える宇宙関連企業や宇宙ビジネスに関わる個人へのインタビューを実施しながら、衛星データを利用した海釣りやロケ地探しなど、自らも宇宙技術を活用しながらそのノウハウを公開。
2019年には宙畑の立ち上げメンバーと株式会社sorano me(代表取締役社長:城戸彩乃)を共同創業し、宇宙技術の利活用促進に従事。

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