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「周囲が気付かない点を指摘」戦略コンサル思考法 トップ5%の考え方を事例に基づき簡単に解説

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  • 金光 隆志 株式会社クロスパート代表取締役、戦略コンサルタント
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このような思考実験を行えば、「果たして待ち時間の短縮が真の課題なのだろうか」という疑問が出てくるはずです。これが「思考の前提を問う」ということです。

そしてさらに、「このブランドのバッグを買いたい人が、真に欲しているものは何なのか」など、そもそもの問いを考える思考に入った瞬間、あなたの思考枠は根本的に変わります。

そこから先は、さまざまな問いや仮説の立て方があるでしょう。

よりよい問いや仮説というのもあるかもしれませんが、極論すれば、よりよいかどうかは大事ではありません。大事なのは、既存の思考枠では決して考えることはなかったはずの異質な思考が駆動を始めることです。それによって、今までと違う答えにたどり着く可能性が一気に広がります。

「欲望」から新たな解決策を見出す

どういう思考があるかを例示するために、「欲望」を切り口に考察を進めてみます。1年待ちの高価なバッグが欲しいという、その思いの源となる欲望とは何なのか(すぐ欲しいか、待てるかはさておき)。

このバッグを買いたい人は、希少なバッグを持つことで他者から一目置かれ、自らの承認欲求を満たしたいのかもしれません。あるいはこのブランドの世界観全体のファンで、持っているだけで幸せな気持ちになるのかもしれません。

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仮に満たすべき欲望が承認欲求であるとするなら、たとえば、すぐに実物が手に入らなくても予約者だけに限定のノベルティバッグをプレゼントするなどはどうでしょう。

きちんとした品質とデザインで、普通に売ってなくて高級バッグを予約しないと手に入らないものです。どうですか、承認欲求が欲望の人はこれ欲しくないですか。

あるいはブランドの世界観のファンに対しては、予約者限定の店舗イベントや特別なパーティに招待したり、ブランド限定コミュニティへの参加を促したりすると、バッグが手に入る前からブランドの世界観に浸れるかもしれません。

いずれにしても、1年間という待ち時間をあえて残し、希少性を担保しつつもファンや顧客を増やすような新たな解決策が見えてくるはずです。

単純な例でしたが、「思考の前提を問う」ことで思考枠が変わり、問題の見え方が変わること、結果、新たな解決策の可能性が生まれることが重要なポイントです。

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