「しれっと訂正した文春」フジとの"ズルい共通点" 批判の矛先が次は週刊文春に向かっているが…

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他誌よりもアグレッシブに取材している週刊文春なら、訂正しなければいけない事態が発生することもあるかもしれません。しかし、その際に大切なのは誤りをできるだけ早く認めて潔く謝罪すること。その点で今回の週刊文春はこれだけ疑問視される項目が多く、だからこそ「卑怯」「姑息」などの強烈な批判につながってしまいました。

ただ、「対応に問題があって強烈な批判を受けた」という点ではフジテレビも同じ。初動で軽いコメントにとどめたほか、最初の会見では参加者を限定したうえで真摯に答えようとしないなどの誠実さに欠ける対応で不信感を抱かせてしまいました。

両社の対応を見ていて気づかされたのは、どちらも「昭和・平成の時代から続くメディア業界の悪しき感覚や対応を引きずっていて、令和という時代や人々に合っていない」という点で一致していること。

ここでは長年、出版、テレビの両業界に属し、事情をよく知る立場から、現状における両社の問題点であり共通点をあげていきます。

世間と乖離した両社の感覚と対応

1月29日、週刊文春はあらためて電子版で「『フジテレビ・中居問題 記事の訂正について』【編集長より】」と掲げて経緯を説明しました。

文春オンライン
『週刊文春』編集長が発表した声明の一部(画像:「文春オンライン」より)

しかし、そこに書かれていたのは訂正の内容と謝罪だけでなく、事実上の反論。

ただし、第2弾以降で報じてきた通り、事件直前、フジ編成幹部のA氏はX子さんを中居氏宅でのバーベキューに連れて行くなどしています。またX子さんも小誌の取材に対し、『(事件当日の会食は)Aさんがセッティングしている会の“延長”だったことは間違いありません』と証言しています。以上の経緯からA氏が件のトラブルに関与していた事実は変わらないと考えています」とつづられていました。

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