平気で「糖質オフスイーツ」買う人の超ヤバい盲点 砂糖の代わりに使われる「低糖質甘味料」の正体

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このショートケーキに含まれる糖質はわずか5グラム。一般的なショートケーキと比べて糖質が80%カットできているそうです。

砂糖とでんぷんを含む小麦粉を極力減らせば、糖質はここまで減らすことができるのです。

ただ、小麦粉を「小麦たんぱく」や「大豆粉」で代用すると、食感はどうしても、ふわふわ感と口溶けの良さに欠けます。

実際に食べてみると、スポンジ部分のザラッとした粒感が舌に残り、またクリームは生クリームとは似て非なる植物性油脂から作られるもので、「人工甘味料の味」も強く、私には「残念なショートケーキ」にしか思えませんでした。

砂糖とでんぷんを減らした分「増えている」のは何か?

たぶん、糖質オフスイーツを食べている方は、「ヘルシーだから」と、「頭」で食べているのではないでしょうか。

「低糖質なのだから、味がイマイチでも仕方がない」と納得しているのでしょう。

もちろん、「おいしさよりも低糖質を優先する」というなら、それはそれで結構だと思います。

しかし「低糖質の裏側」には何があるか、「仕組み」を知ったうえで食べていただきたいと思うのです。

つまり「砂糖とでんぷんはとらない」けれど「人工甘味料や乳化剤、加工でんぷんなどの添加物はとる」わけで、それは本当に「ヘルシー」なのでしょうか

「糖質オフ」というコンセプトはいいけれど、糖質だけを見るのではなく、総合的に考えて判断をするべきだと私は思います。

たとえば、私が考案した「安部おやつ」のひとつ「砂糖不使用! 上品みりんプリン」は砂糖を使わず、本みりんで甘味をつけました。ほんのり甘く、なんともいえない風味が魅力です。

「安部おやつ」の人気メニュー「砂糖不使用! 上品みりんプリン」。本みりんを使用したやさしい甘さが特徴(写真:『安部おやつ』より)

無理に市販の「糖質オフスイーツ」を買わなくても、自宅で簡単に作れる「糖質を減らした美味しいスイーツ」はたくさんあります

そして、自宅で作れば「人工甘味料」などの添加物を不必要にとることもなくなります。

私たちの身体は「食べたもの」でできています。

「ちょっとした工夫と手作り」で「糖質」も「添加物」もぐんと減らせることを知り、ぜひ家庭で試してみてください。

安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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