言語化に苦労する人が激変「1本の線」の絶大効果 情報を分けることで驚くほど思考の整理ができる

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

紙にただ書こうとすると、事実も感情もごちゃっと混ざり合ったメモになりがちですが、線の左側と右側はそれぞれ「違うことを書く場所」だと意識できれば、整理しながら書くことができますし、あとから見直したときもわかりやすくなります。

2.「1本の線」でメタ的視点が手に入る

最近、「メタ思考」や「メタ認知」という言葉が、ビジネスや教育の分野でも注目されています。簡単にいうと、「ものごとを俯瞰して客観的にとらえる」ということです。

自分が置かれている目の前の状況にばかり意識が向いているときや、イライラ・モヤモヤした感情のまっただ中にいるようなときは、つい視野も狭くなり、全体を把握してよりよい考えにたどりつくことが難しくなります。

線を1本引いて世界を分けることで、自然と、空を飛ぶ鳥の目のような「俯瞰する視点」が生まれ、両方の世界を客観的に見られるようになります。

先ほど、「分ける」ことが「考える」ことの第一歩という話をしましたが、分けることによって、自分の置かれた状況や、考え・気持ちを客観的(メタ的)に見ることができるようになります。だからこそ、より整理して考えることができるのです。

自分に質問を投げかける

3.「1本の線」の向こう側を埋めたくなる
その場で言語化できるメモ
『その場で言語化できるメモ』(サンマーク出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

メモに1本線を引いて、左側を埋めると、右側が真っ白に残ります。すると、なんとなくもったいないような、不思議な気持ちになります。

それは、心理学の分野で提唱されている脳の三大原則の1つに、「空白の原則」というものがあって、脳には、空白を見るとそれを埋めようとする働きがあるからだそうです。

つまり、左側に事実を書いて、右側が空白になることで、「何か書こう」「考えよう」という意識が自然と働き、アイディアや言葉が出やすくなるのです。

ちなみに、私たちは、質問を投げかけられると一瞬「わからない」という脳の空白ができて、それを埋めるために答えを探そうとするそうです。

メモを書くときも、「自分はどう感じる?」「どうしたらいいと思う?」と自分に質問を投げかけることで、さらに言葉が出てきやすくなります

佐野 雅代 元裁判所書記官、英語発音指導士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

さの まさよ / Masayo Sano

神奈川県出身。上智大学法学部国際関係法学科卒業。裁判所書記官として、横浜地方裁判所の民事部にて法廷内でのできごとを調書にまとめる仕事を行なう。「公証官」とも呼ばれる、いわば「国家が認めたメモのプロ」。書記官としての約12年間を通じて様々な種類の文章を作成する。その後、2人の子育てをする中で、小さいうちから言葉の力を伸ばすことの重要性を実感、裁判所を退職し、一般社団法人国際英語音メンタリング振興会を設立。現在は、「音から言葉の力を伸ばす英語発音指導士」として、歌と絵本で学ぶ発音講座、おうち英語講座、英語の読み書き講座、女性のためのライティング講座などの運営や、講師の育成を行っている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事