トランプが息巻く「追加関税」世界経済への影響度 BNPパリバ証券チーフエコノミストの河野龍太郎氏に聞く
今回はスムーズに閣僚人事が進んでいる
――2期目となるトランプ氏はどんな経済政策を打ってくるでしょうか。
トランプ氏は前回の選挙中、トランピズムを語っていた。トランピズムとは何かというと、経済ナショナリズム、国境管理(移民規制の強化)、アメリカ第一主義の外交のことです。
ただその後の閣僚人事を見ると、レックス・ティラーソン氏(国務長官)やゲーリー・コーン氏(国家経済会議委員長)など、安全保障も経済も伝統的な共和党人脈で構成していて、選挙モードと統治モードが全然違っていた。
前回はポストが埋まらなかったりもしたのですが、今回はシンクタンクなどもできて、このポストには誰を入れるべきだという候補までどんどん出してきているんですよね。早い段階でトランピズムを遂行する人が埋まってくるので、2025年半ばぐらいには議会の承認が必要な政策もスタートしてくると思います。
これと似たような文脈で言うならば、安倍晋三元首相が第1次政権で失敗した後に経験値も高まっていて、一緒にやった人たちをみんな集めて非常に準備して、第2次政権が長期政権になったという感じのスムーズさで進む可能性があるということではないでしょうか。
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