2024年7月で、芸能生活は14年目を迎えた。その過程にあった約8年のアイドル生活を今は「いい思い出だった」と、笑顔で振り返る。
加入後にわかった“理想と現実”の壁
地元の福岡県でアイドルグループが誕生すると知った当時は、14歳だった。父が見つけてくれたHKT48のオーディションを受け、1期生として加入し、芸能界デビューのチャンスをつかんだ。
「小学校時代から芸能界に憧れていて、選択肢は何でもいいので、いろいろなオーディションを受けていたんです。でも、書類選考を通過しても、最終審査が東京のオーディションばかりだったし、親からは『東京へ行かせるほどは応援できない』ってハッキリ言われてしまって。夢をあきらめかけていたときに知ったのがHKT48のオーディションで、迷わず受けました」
兒玉さんが所属したHKT48は “48グループ”の国内4組目として誕生。
系列グループには、元AKB48の前田敦子、元SKE48の松井珠理奈、元NMB48の山本彩……と、人気メンバーも数多くいた。
しかし、グループ加入後の兒玉さんは「あれ、憧れの先輩たちと違う……」と、違和感をおぼえていた。その焦りから「無理やりの食事制限や、徹夜でのダンス練習」にも打ち込み、とにかく自分を追い込んだ。
グループのツアーで見知らぬ土地を巡り、ファンを前にしたステージは、たしかに「楽しかった」という。
反面、笑顔の裏では、自身のビジュアルやパフォーマンスの“理想と現実”にさいなまれていた。
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