中国の風力発電装置、新興国市場への輸出に商機 価格競争力を武器に再エネシフトの需要獲得へ

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中国は世界で群を抜く風力発電大国であり、2023年の新規導入量は全世界の65%を占めた(写真は中国の風力発電装置大手、金風科技のウェブサイトより)

世界の風力発電所の設備容量は2024年から2030年にかけて1200GW(ギガワット)の増加が見込まれる。その結果、(既存の風力発電所を合わせた)2030年時点の世界の総設備容量は2000GWを突破する――。

風力発電産業の国際的な業界団体、世界風力会議(GWEC)の戦略ディレクターを務める趙鋒氏は10月16日、北京で開催された年次イベント「チャイナ・ウインドパワー」でそのような予想を披露した。

アジア太平洋が最大の市場に

趙氏によれば、2030年にかけて増加する1200GWのうち6割はアジア太平洋地域に導入される見通しで、(世界各国が掲げる)再生可能エネルギーへの転換や気候変動対策の目標達成に向けて重要な役割を担うことになるという。

同じイベントでは、情報サービス会社ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)の専門アナリストの陳相羽氏から、中国の風力発電装置メーカーの海外市場開拓が中央アジア、東南アジア、アフリカ、南アメリカなどの新興国に集中しているというデータも示された。

BNEFの推計によれば、これらの新興国に中国メーカーが2024~2030年に輸出する風力発電装置の設備容量は110GWに達する見通しだ。

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