定職・家族なしで40代突入、感じた「生き方の限界」 中年になると「ダメ人間だから」が通用しない
ずっと、何も背負わない自由な状態でいたかった。
お金よりも家族よりも社会的評価よりも、とにかくひとりで気ままに毎日ふらふらしていることが、自分にとって大切だった。
だから定職にもつかず、家族も持たず、シェアハウスにインターネットで知り合った仲間を集めて、あまり働かずに毎日ゲームとかをして暮らしていた。世間からダメ人間と見られても、全く気にしていなかった。
いつまでこんな感じでやっていけるのだろう、ということは、あまり真剣に考えてはいなかった。わからないけど、まあなんとかなるんじゃないか、と思っていた。
ガワが老けると昔と同じように振る舞えない
40代半ばになった今、つかまってしまったな、という感覚がある。何に? 世間に、だろうか。それとも、老いに、だろうか。何をするにも少しずつ足取りが重くなっていて、昔のように自由に動けなくなってきているのを感じる。
特に組織とかに属しているわけじゃないし、他人の目や世間の圧力などをあまり気にしない性格だから、別に年をとってもそんなに変わらない生活を続けられるんじゃないか、と昔は思っていたけれど、そんなに上手くはいかなかったようだ。
年をとるとふらふらとした状態でいるのが難しくなってくる原因は、体力の衰えのせいももちろんあるけれど、年下の人間が世界に増えたということが一番大きい感じがする。
自分がまだ若くて周りが年上の人間ばかりの頃は、「俺すげーダメなんすよ」とか言って、約束をドタキャンしたりメールの返信をいつまでも返さなかったりしていても、まあ若いから、というので大目に見られるところがあったと思う。
しかし、周りが年下の人間ばかりの中で、年上のおっさんが「俺すげーダメ人間だから」とか言って、いい加減なことばかりするのは、ちょっとキツい。痛々しい。
中身は若い頃から大して成長しているわけではないのに、ガワが老けると昔と同じように振る舞えなくなってくる。つまらないな。一生無責任に何も背負わずにいたかったのに。
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