英国女性に最も多い「法律違反」の意外な中身 大半が女性、10万人弱の女性が起訴された年も
イギリスで起訴された女性のなかで一番多い違反は?
世界の最先進国では、女性に関して数々のことが成し遂げられてきたにもかかわらず、ジェンダーによる富の不平等という難題がまだ立ちはだかっている。ジェンダーによる賃金格差は私たちの誰もが知るところだが、まだ十分議論されていないのが、賃金格差から生まれる資産の格差だ。「資産」とは、豊かな財産やCEO並みの給料といった意味ではない。働く女性が職業生活――平均して男性より収入が少ない――を通じて貯められる総額のことだ。
イギリスでは45歳未満の年齢層で、すでに男女間の資産格差が存在する。しかも年齢とともに差が広がり、45歳から64歳の女性の平均資産額は29万3700ポンド(約5550万円)で、同じ年齢層の男性では平均37万6500ポンド(約7100万円)となっている[1]。そして、アメリカにおける資産格差はさらに大きい。アメリカの18歳から64歳の独身男性の資産額の中央値は3万1150ドル(約460万円)で、同じ年齢層の独身女性では1万5120ドル(約223万円)と、男性の半分にも満たない[2]。
では、イギリス女性が抱える経済の不平等がどんなものかを明確にイメージするため、次の質問を考えてみよう。
法律に違反して起訴された女性たちのあいだで、最も多かった違反は何だろう? 万引きだろうか? 公然酩酊罪か? それとも交通違反?
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