現状の円安相場は日銀の追加利上げ(や円買い為替介入)を催促する側面も含んでいるだろう。しかし、経験則を踏まえれば、一度でも中央銀行が応戦すれば、投機的なゲームに巻き込まれてしまう懸念はある。
「催促的に円売りを重ねれば、利上げしてくれる」とわかれば、そこで利益確定することによって収益機会が生まれる。投機的にリピートする価値は十分ある話だ。
日銀の本音がどうであろうと、円売りが進んでいるときに利上げを決断すれば、金融市場は恐らく「円安が嫌だから利上げをした」と解釈する。今後、会合が近づくにつれて催促的に円売りが強まる可能性は高いと言わざるを得ない。
この悪循環を脱するためには、日銀金融政策決定会合とはまったく無関係の時間帯に円安が修正される必要がある。
新興国より難しい通貨防衛
2022年と2023年はたまたまCPIショック(アメリカの消費者物価指数の伸び率が市場予想を下回り、利上げの終わりが意識された)が助け舟になった。
2024年はFRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の利下げこそ最大の助け舟になるはずだったが、周知の通り、その可能性は著しく低下している。そのうえで原油価格の騰勢までも円売りの背中を押している。
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