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専業主婦から「アンダークラス転落」への危険経路 貧困に陥りやすい女性の構造的な原因

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  • 橋本 健二 早稲田大学人間科学学術院教授

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賃上げが行われてもシングルマザー世帯や年金生活のシングル女性などは、その恩恵にあずかっていない。なぜ女性はアンダークラスに陥りやすいのか(写真:Graphs/PIXTA)
急激な物価高によって収入の低いアンダークラスの生活費は増大し、貧困に喘ぐ家庭が増えている。賃上げなども行われているが、日本の最下層ともいえるシングルマザー世帯や年金生活のシングル女性などは、その恩恵にあずかっていない。なぜ女性はアンダークラスに陥りやすいのか。「階級・格差」研究の第一人者である橋本健二教授が、その構造的な原因を解説する。
※本記事は橋本健二著『女性の階級』(PHP新書)の内容を一部抜粋・再構成したものです。

フリーターへと導く5つの要因

フリーターという言葉が使われるようになったのは、1980年代の終わりごろからである。最初のころは、いくぶん軽く明るいニュアンスを伴って使われることもあったが、バブル経済の崩壊後、若者の就職難が深刻化してフリーターが激増を始めると、フリーターが格差拡大や若者の貧困と関連付けて論じられるようになった。

そして21世紀の最初のころから、どんな若者がフリーターになりやすいのかという問題について、多くの研究が行われてきた。そしてこれまで、次のような事実が明らかにされてきた。

⑴男性より女性の方がフリーターになりやすい。
⑵大卒者より非大卒者の方がフリーターになりやすい。
⑶出身階層が低い方がフリーターになりやすい。
⑷卒業してから就職までに時間がかかると、フリーターになりやすい。
⑸就職の際に学校の先生の紹介や学校推薦があると、フリーターになりにくい。

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