日本でも台頭「Qコマース」1時間で商品届く仕組み 在庫の持ち方によって2種類に分けられる

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一定額以上を購入すれば配送料が無料になるネットスーパーと違い、基本的には買い物金額のほかに配送料がかかるサービスのため、安定的な利用者の獲得には時間がかかる側面があります。

その一方でアマゾンやヨドバシエクストリームよりも早く、スマートフォンから注文してからさほど時間を待たずに商品が届くというメリットが、デジタルへの感度が高く、タイパ重視の若年層に響いているといわれています。

ダークストア型とストア活用型

このQコマースは、在庫の持ち方によっても2種類に分けられます。ひとつが自社在庫によるダークストア型で、もうひとつがストア活用型です。

(出所:『顧客をつかむ戦略物流 なぜあの企業が選ばれ、利益を上げているのか?』)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

ダークストア型の場合、自社の在庫を用いて、自転車やバイクなどにより30分未満で配達を行います。ストア活用型は他社の在庫を利用して、自転車やバイクで30分未満で配達するというものです。

なかには、在庫管理を含めた運営ノウハウを蓄積するためにダークストア型を運営しながら、そこからの知見を活かした配達サービスをシステムごと提供しているところもあります。

ダークストア型としては、LINEヤフー(Zホールディングス)内のグループ企業で一体的に運営する「Yahoo!マート」があります。

ストア活用型ではフードデリバリーサービスのWoltや出前館、Uber Eatsなどがスーパーマーケットやドラッグストアと提携して(あるいはプラットフォームへの出店により)サービス展開するもの、エリアによって両者を使い分けているところとして日本のベンチャー企業が運営する「OniGO」があります。

「Yahoo!マート」は、ヤフーのECプラットフォーム、出前館のデリバリーサービス、BtoB向けのアスクル、BtoC向けのLOHACOを運営するアスクルが一体となって運営するダークストア型のQコマースで、出前館、専用アプリ、Yahoo!ショッピングから注文できます。

当初の実験段階では「PayPayダイレクト by ASKUL」というサービス名で展開していましたが、本サービスとなる際に、消費者によりなじみのある名称としてYahoo!マートに変更されました。

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