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政治・経済・投資 #展望 2024年アメリカ大統領選

プロが読み誤った「票田」が米大統領選を左右する 「労働者の党」はいまや民主党ではなく共和党

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  • 渡辺 亮司 米州住友商事会社ワシントン事務所 調査部長
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アメリカの労働者の規模を示す際、非大卒者数を近似値として代用するケースが多い。非大卒者がどちらの政党寄りかをたずねたギャラップ世論調査によると、2000年時点で民主党支持(49%)は共和党支持(38%)を11ポイント上回っていた。

しかし、2023年には逆転して民主党支持(36%)が共和党支持(50%)を14ポイントも下回り、2024年大統領選で労働者票はトランプ氏に流れる可能性が大いにある。

エリート傾斜の民主党とバイデン大統領

なぜ、民主党は「労働者政党」としてのアイデンティティを失い始めているのであろうか。それは長年、民主党は労働者保護を訴えてきたものの、ここ数十年、労働者を守る政策を推進してこなかったと労働者に受け止められていることが挙げられよう。

1990年代以降、グローバル化の波に乗って、伝統的にビジネス寄りの共和党だけでなく、民主党も自由貿易を推進した。新自由主義経済政策で国の経済は発展する一方、格差は拡大し、雇用を失った労働者への政府の支援不足の問題も浮き彫りとなった。

その結果、首都ワシントンの政治家は大多数の国民のことを忘れ、エリートが恩恵を享受する政策を支えてきたとのイメージが労働者の間では定着した。

そういった中、2016年大統領選でいずれの政党のエスタブリッシュメントとも異なり、ワシントンの伝統破壊を公約するアウトサイダーの政治家として躍進したのがトランプ氏だった。共和党出身の大統領ではあったが、二大政党の指導者と異なるポピュリストの政策を推進していたことからも、「アメリカ初の無所属大統領」と指摘されることがある。

そして4年間のトランプ政権を経て、共和党は今日、反エリートを掲げるポピュリスト政党と化した。

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