つんく♂が今、「モーニング娘。」に伝えたいこと アイドルへのアドバイスがなぜ社会人に響くのか

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「BTSみたいなグループを日本でも作ってよ」と言われてその道を突き進もうとしたら、絶対に勝てない。成功しているBTSは「特別だから」ということにして、別のアプローチでやっていくほうがいい。同じ列には並ばない。そうすると、どこかで順番が回ってくる。

「順番が回ってくる」瞬間

凡人が天才に勝つ方法: 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール
『凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール』(つんく♂ 著/東洋経済新報社/1540円/326ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

――私は初期のモーニング娘。世代で、中学生の頃、「LOVEマシーン」の大ヒットに触れました。今以上にヒット曲の影響の大きい時代で、どこに行っても「LOVEマシーン」が流れていましたが、順番が回ってくるというのはそういうことでしょうか。

そうですね。もちろん、「LOVEマシーン」と同じタイプの曲を何曲も作り続けてきたから順番が回ってきたという話ではない。ただし、僕の中にあるアイデアをどんなふうに出していくかの試行錯誤を積み重ねていく中で生まれた「LOVEマシーン」がヒットしたことは、「順番が回ってきた」と言えるのかもしれません。

モーニング娘。のプロデュースではそれまでにやれていなかったことや、僕自身がアーティストとしてシャ乱Qでやり切れなかったことを次々に試しました。そんなふうに積み上げていったものがあの時代のモーニング娘。だったんです。

(5/4公開予定の「中編:つんく♂楽曲のすべてに通底する「本質」とは何か」に続く)

山本 舞衣 『週刊東洋経済』編集者

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やまもと まい / Mai Yamamoto

2008年早稲田大学商学部卒業、東洋経済新報社入社。データ編集、書籍編集、書店営業・プロモーション、育休を経て、2020年4月『週刊東洋経済』編集部に。「経済学者が読み解く現代社会のリアル」や書評の編集などを担当。

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