※2024年2月18日(日)8:00までは無料で全文をご覧いただけます
(関連記事:会社員の副業や転職も大事なのは「起業家精神」だ)
アートの領域で起業した理由
――慶応大学在学中に友人とアートの情報サイトなどを手がける「アトコレ」を起業されています。その経緯を教えてください。
アトコレは、「いま面白いビジネス領域は何だろう。それも、若い起業家がお金をかけず立ち上げられる範囲で」ということを念頭に立ち上げた。
当時の僕が本当にやりたかったのは実はアートではなく、電気自動車やスマート農業に関する事業だった。スマート農業のイメージは、植物工場。室内プラントをIoTやAIで制御して、環境に影響されずに野菜や果物を作るような。
ただ、必要な資金力も技術力も桁違いで19〜20歳の学生には難しすぎた。理系のゼミに顔を出して起業できないかを考えたり、この分野のベンチャーでインターンできないかを調べたり、いろいろと動いてみたが、どちらも無理だとわかった。そこで、もうちょっとお金のかからない楽な領域でやってみようと。
そうするとインターネットをフィールドに起業することになる。中でも僕たちは、若くてもやれて、まだほかの誰かがやっていないところということでアートに決めた。アトコレは、アートの解説まとめサイトの企画・運営を行う会社としてスタートした。
しかし、いかんせん儲からない。メディアを作るにはじっくり腰を据えて長期的な視点で取り組まなければならないが、最初はお金が出ていくばかりだった。今、アート分野で起業するなら、メディアだけでなく、現代アートの流通やNFT関連事業などお金になりそうな事業も考えるだろうが、当時は、単純にアート分野で僕たちにできることは少なかった。
SNSのようなものを作ろうとしたりもした。ただ、それも収益化に時間がかかることがわかり、自信がなくなって途中でやめてしまった。日々お金が減っていくのは、思っていた以上の恐怖だった。今考えると、当時の僕には起業家としての胆力が足りなかった。このあたりのことは、恥を忍んで、「怖くなってビジネスから撤退」と本に書いたとおりだ。
――その後、そう間をおかずクラウドワークスに参画されました。
クラウドワークスは、最初はどういうビジネスをやっているのかすらよく理解していなかった。先輩に誘われて、よくわからないままインターンを始めたので、入り口としては、特段これがやりたくて入ったわけでもなかった。
ところが、働くうちにクラウドソーシングという領域の奥深さに気づいた。
この記事は有料会員限定です
残り 2260文字
