「40系気動車が消える」JR氷見線・城端線の今後 LRTやBRT構想を経て、第三セクターに移管

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JR西日本の保有数は各社中においても破格の多数で、JR九州の約3倍になる。裏を返せば、ローカル線の車両更新をまったく進められない台所事情ということになる。

しかしここにきて、城端線・氷見線に関わる大きなニュースが矢継ぎ早に報じられている。両線をJR西日本からあいの風とやま鉄道に移管し、地元で持続可能な新たな交通体系を構築、運営してゆくこととし、その中で車両も新しくすることが決定されたのである。

この話のそもそもは氷見線と城端線の直通化案にある。現あいの風とやま鉄道が北陸本線だった時代から、南北に分かれていた両線を結べば便利になるとして、地域の懸案事項ではあった。それが北陸新幹線の駅が高岡でなく新高岡になったことで、課題として一気に大きくなったのである。高岡市は街の構造、既存の交通体系の大転換を強いられている。影響は氷見なども同様である。そのため氷見線を国土軸である新幹線に直結させ、便利で太い交通の便を構築する。高岡は氷見線側を中心部とし、高校も集まるので、直通は城端線方面にも恩恵が大きい。

だが、富山県と城端・氷見線沿線4市、JRでテーブルにつき2線の直通化を協議したところ、自明ながら高岡駅構内の大改造が必要であり、しかもそれを実施しても、貨物列車が走る元北陸本線という幹線ルートの横断は日に8往復が精一杯という結果が、調査委託先のコンサルタントから示された。そのため別途、学識者が近鉄西大寺や阪急淡路を事例調査し、その結論に疑問を呈している。だが、ともかく万事が大きな国鉄〜JRのシステムにあっては、隙を縫うような機敏な信号設備に作り替えるには額を要する。

晴れれば白銀の立山連峰を望む雨晴海岸だが激しく波が打ち付ける光景も冬ならでは(越中国分ー雨晴間、写真:山下大祐)

高岡駅交差のためのLRT化案だったが…

そこでJR西日本から、LRT化が提案される。小型軽量で高性能のLRTならば、駅構内をコンパクトな立体交差で横断することが可能というアイデアである。JR西日本と富山の関係ではすでに富山ライトレール(現富山地鉄富山港線)という大成功の例があるので、その流れもあった。加えて高岡の地でLRT化を論じるとすれば、だれでも万葉線も相乗りで直通させれば、中心市街地全体と新高岡駅がダイレクトに結ばれるという点を思いつく。

だが、LRT案は実現には至らない。富山ライトレールや万葉線の事例が身近なだけに、逆に一般にはLRTとは小さな電車が市街や近郊を結ぶイメージで固定されてしまい、路線距離が長いJR線の置き換えには適さないと評されたらしい。また、LRT化するなら氷見や城端まで電化し、駅も作り替える必要がある(本来のLRTの意味は、それが必須ではないのだが…)。そのコストも距離が長いと大きい。

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