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究極のセンサー「嗅覚」、新たな活用法にも期待 『匂いが命を決める』書評

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匂いが命を決める ヒト・昆虫・動植物を誘う嗅覚(ビル・S・ハンソン 著/大沢章子 訳/亜紀書房/2860円/324ページ)
[著者プロフィル]Bill S. Hansson/1959年スウェーデン生まれ。神経行動学者。スウェーデン・ルンド大学で生物学の博士号取得。同大教授、ドイツ最大の科学研究機関マックス・プランク化学生態学研究所の所長などを経て、2010年から独フリードリッヒシラー大学名誉教授。

情報の約8割を視覚から得ているわれわれ人類にとって、嗅覚はなおざりにされがちな感覚だ。だが多くの動物にとっては、嗅覚こそが生命線であり、厳しい自然界を生き抜くために不可欠といえる。本書は、こうした嗅覚の世界のガイドブックだ。

嗅覚の役割

サメは、2500万分の1という低濃度の匂い物質を検出できる。また、その匂いがどちらの方角から流れてくるかを瞬時に判定し、突進することが可能だ。とくにシュモクザメは、ハンマー型の頭部の両端に鼻孔があり、匂いの発生源を立体的に感知することができる。1秒でも早く獲物を見つけることが生死を分ける苛烈な生存競争が、鼻の形状を進化させたのだろう。

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