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円安を終わらせる要因がほとんど見当たらない 強すぎる米景気、高すぎる金利で反動の円高も

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  • 唐鎌 大輔 みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト

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金利上昇が引き起こした金融不安の記憶がよみがえる(2023年3月、写真・ Bloomberg)

金融市場ではアメリカ金利の高止まりがもっぱら話題である。10月4日には10年金利が4.88%と2007年8月以来の水準を付けており、10月に入ってからのわずか3営業日で約0.3%の大幅上昇を記録している。

アメリカ下院議長解任に端を発する政府機関閉鎖リスクの再浮上や特殊要因など、諸説指摘されるものの、基本的には累次の利上げにかかわらずアメリカ経済が堅調であることに起因していると考えるべきだろう。

リセッションどころか、まだ「底打ち」

実際、ここにきてアメリカ経済にはリセッション(景気後退)どころか「底打ち」懸念すら漂い始めている。底打ちを「懸念」と表現するのは異例だが、執拗なインフレ高進はもはやアメリカ経済、ひいては世界経済が直面するリスクであり、妥当な表現だろう。

例えばISM景気指数を参考にすると、製造業も非製造業も堅調という評価がふさわしく、特に製造業の動きは「底打ち」そのものである。

まず製造業の総合指数を見ると、2023年6月にパンデミック直後で「悲観の極み」ともいえる局面であった2020年5月以来、約3年ぶりの低水準である46.0まで低下したが、そこから3カ月間で3ポイントも回復している。もちろん、依然、景気拡大・縮小に関する判断の分かれ目である50を割り込むが、企業心理は明確に最悪期を脱し、改善基調に入ったように見える。

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