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キャリア・教育 #命綱なしで飛べ

休めるのに休まずにアピールする人の残念な心理 暇でも休まないのは忙しさで自尊心を満たすから

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  • トマス・J・デロング ハーバード・ビジネススクール ベイカー基金教授、フィリップ・J・ストンバーグ記念講座元教授

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忙しそうに見せているだけで本当は休めるはずなのにという人、周りにいませんか?(写真:jessie/PIXTA)
あなたの職場にはいませんか? 朝早く出社して誰よりも遅くまで会社にいる人、週末も自宅で仕事をしている雰囲気が漂う、「仕事熱心でまじめ」が板についたような人が。
「まじめに取り組むことで“安心感”を得ている人は要注意」と話すのは、ハーバード・ビジネススクール教授で組織と人材研究の第一人者トマス・デロング氏。著書『命綱なしで飛べ』より、まじめさと優秀さでが合致しない背景と、そこから脱出する術について、一部抜粋してお届けします。

組織で働く人の中には、忙しく見せたいから忙しくしている人が実在する。忙しさで「自分は何かを成し遂げようとしている」と思おうとする自尊心のために、そしてまわりにも「仕事ができる人」だと映りたくて忙しくあろうとする人のことだ。

あわただしく実直に仕事に励んでいるつもりでも、それが成果や自己成長につながっていなければ「見せかけの忙しさ」にほかならない。

「暇」だと逆に休みたくない

休暇を取るときの考え方が、「忙しく見せる」行動の深刻さを測るよい判断基準になる。ある会社の取締役会に呼ばれた際、メンバーの1人が、結果を強く求めるまじめな人がどのように自分を忙しく見せるか、話してくれた。

「忙しくしていれば、会社に対してやましい気持ちにならずにすみます。忙しくなくなると、自分はだめだと思ってしまいます。何の価値もないと感じてしまうのです」

彼女は続ける。

「去年の冬は忙しくありませんでしたから、休暇を取るのにいちばんよかったはずです。1カ月は休めたし、誰にも迷惑をかけずにすんだでしょう。上司もそうしたらいいと言ってくれました。

でもそのときも、ただ自分を忙しく見せようとして、私にはやらなくちゃいけない大事な仕事があると思い込もうとしました。ですが、実際は会社でただ時間をつぶしていただけなんです。仕事がない、暇だと思われたくないから、そんな状況でも休みが取れなかったんです」

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【パフォーマンスとしての忙しさ】

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