東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

前代未聞の急激な円安は日本に何をもたらすのか インフレに円安が加わり、しかも低賃金

8分で読める

INDEX

現在の全世界的なインフレに日本の「円安」が加わると今後どうなる?(写真:yoshan/PIXTA)
不況下のインフレ、スタグフレーションについて経済評論家の加谷珪一さんが解説する特別寄稿・最終回は、現在進行中の円安から日本経済の行方を見通します。このまま円安が進めば、日本は厳しい状況に置かれ、国民生活は苦しくなると加谷さんは言います。新刊『スタグフレーション 生活を直撃する経済危機』をもとに、説明していただきました。

インフレに円安が加わると…

現在のインフレは全世界的な現象ですが、日本の場合は円安という動きが加わりますから、事態はさらにやっかいです。

インフレが発生しているときに自国通貨が安くなると、輸入品の価格が上昇します。企業にとってはコスト増加要因ですから、これをカバーするには国内で販売する製品の価格を高くしなければなりません。つまり、円安は物価高を加速させる作用をもたらすのです。

いっぽう、物価高に無理に対応しようとすると、企業は輸入コストの増加分をコスト削減で補おうとするため、賃金に対して下落圧力がかかります。日本は他国に比べて、物価が上がりにくい国ですが、裏を返せば、コスト増加分を価格に転嫁しにくいことを意味します。

価格に転嫁できなければ、企業の利益が減少し、最終的には賃金も上がらず、国内の消費が冷え込むことになります。今の日本経済はインフレに円安が加わり、しかも低賃金という状況ですから、スタグフレーションに陥りやすい環境にあるのです。

次ページが続きます:
【なぜ急激な円安になったのか】

2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象