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東証ETFが選ばれる三つの理由 「純資産残高」「銘柄数」「売買代金」すべてアジアナンバーワンに成長

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ETFの魅力は、対象となる資産に幅広く分散投資するため、投資のリスクを低減できるところにある。連動する指数は国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)、コモディティ(商品)など種類も豊富で、一つのスキームでさまざまな資産に機動的に投資できる。それゆえ興味深い指数も登場している。上場推進部主任の柴田崇志氏はこう解説する。

東京証券取引所
上場推進部 主任
柴田 崇志

「たとえば今、パフォーマンスの観点から注目されている指数が、スマートベータ(スマート=賢い、ベータ=市場平均連動性)。昨年1月には、スマートベータ型の指数である『JPX日経インデックス400』の算出が開始されました。この指数は、従来の時価総額型の指数ではなく、企業の財務指標である営業利益、ROE(自己資本利益率)などの要素に着目し銘柄を選定した指数です。TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価と比べて、中長期的にパフォーマンスを期待できる指数で、東証にはすでに『JPX日経インデックス400』に連動するETFが5本上場しています」。

短期売買志向の投資家に人気があるのは、ボラティリティ(価格変動)が高いレバレッジ・インバース型ETFだ。レバレッジ型ETFは、通常の指数が2%上昇すると4%上昇するという2倍の値動きをする銘柄。インバース型ETFは、2%下落した時に2%(ダブルインバース型ETFは、2%下落した時に4%)上昇するという、通常の指数と逆の値動きをする銘柄だ。短期の値動きで利ザヤを稼ぐため、国内の個人投資家ほか、海外のマーケットメーカーも加わって活況を呈している。高利回り志向なら、REIT ETFや外国債券ETF。定期的に分配金もあり、投資家の間ではちょっとした小遣い稼ぎや、あるいは年金代わりとしても運用されているケースが多い。

15年も二ケタの銘柄増へ
今後も市場拡大は続く

中長期志向では、前述した国内の主要指数であるTOPIX、日経225、JPX日経インデックス400のほか、グローバル指数のMSCI–KOKUSAIなどがある。

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