東証ETFが選ばれる三つの理由 「純資産残高」「銘柄数」「売買代金」すべてアジアナンバーワンに成長

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2015年1月15日、「DIAM ETF 日経225」が東京証券取引所に上場した。DIAMアセットマネジメント初のETFである。近年、東証にはETF(上場投資信託)の新規上場が相次いでおり、急激に市場が拡大している。今、なぜETFなのか。今後の市場動向からNISA活用術まで、東証のプロフェッショナルたちに話を聞いた。

ETF市場への新規参入
大型銘柄に高まる期待

2015年1月15日、東京証券取引所にまた新しいETFが上場した。それが、DIAMアセットマネジメントが運用する「DIAM ETF 日経225」である。文字どおり、日本の代表的な株価指数である日経平均株価に連動するETFだ。

このETFで新規参入を果たしたDIAMアセットマネジメントは、第一生命とみずほフィナンシャルグループが折半出資し、現在5兆円超の投資信託を運用する資産運用会社だ。東京証券取引所では、日経平均に連動する同タイプのETFが6銘柄上場しているが、「DIAM ETF 日経225」の信託報酬は、0.155%(税別)と最安値を実現しており、資産残高から考えても大きなスタートが見込める銘柄として期待が高まっている。

東京証券取引所
上場推進部 調査役
高木 亮

東証では今続々とETFが上場しているが、そもそもETFとは何か。東証上場推進部調査役の高木亮氏は次のように説明する。

「ETFは、特定の指数に連動するよう運用されている上場投資信託です。通常の投資信託の中にも、同様のインデックスファンドはありますが、これらは販売会社を通してしか買うことができません。購入についても、特定日の基準価額で取引されます。一方、ETFは証券取引所に上場しているので、証券会社などを通して、株式と同様にリアルタイムで売買することができます。むろん買い方にもバリエーションがあり、成行・指値注文、信用取引も可能※です。信託報酬も通常の投資信託より低く、中長期での運用に向いている商品と言えるでしょう」。

※NISA口座の場合は不可

投資信託よりも低コスト
NISAの“隠れた本命”

実際、ETFが期待されているのは、14年1月から導入されたNISA投資の“隠れた本命”とも言われているからだ。NISAは、年間100万円までの非課税投資枠が設定され、投資金額100万円分までの株式投資や投資信託にかかる値上がり益や配当金(分配金)が5年間非課税となる少額投資非課税制度だが、基本的には中長期の投資運用が念頭に置かれている。現状、NISA口座は株や投資信託で運用されている場合が多いが、ETFのほうが通常の投資信託よりも信託報酬が低いため、運用コストから考えても、そのメリットは決して無視できないものになっている。

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