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ウクライナ侵攻から見えるプーチン大統領の復讐心 「国家解体の張本人はウクライナ」ゆえにウクライナへ侵攻した

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  • 佐藤 優 作家・元外務省主任分析官

ロシアのプーチン大統領が2月21日、「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」を承認する際に行った演説の中で、以下の発言が興味深い。「ソ連崩壊の2年前にその運命はあらかじめ決められていた。この事態を引き起こした連中が、現在、独立を自らの功労にしている過激派と民族排外主義者で、とくにウクライナだ。われわれはそれを異なる意味で理解している。われわれの単一国家の崩壊は、ボリシェビキの指導者とソ連共産党指導部の、さまざまな時期における国家建設、経済政策、民族政策の歴史的、戦略的間違いがもたらした。ソ連邦という名の歴史的ロシアの崩壊の責を負うのはソ連指導部だ」。

プーチン氏は自らの戦略や思想をあえて体系的な形で表明しない。それをすると、その実現を阻害することになってしまうからだ。演説の行間からプーチン氏の真意を読み解かなくてはならない。ここで引用した箇所からは、プーチン氏が歴史的ロシア(ロシア帝国)とソ連を同一の存在と考え、その崩壊は間違いだったと考えていることがわかる。そして、民族排外主義者にプーチン氏が強い敵意を持っていることがわかる。ロシア語の「ナツィオナリズム(национализм)」は、英語の「ナショナリズム(nationalism)」とはニュアンスが異なる。排外主義というマイナスのニュアンスがあるので、民族排外主義と訳した。

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