ウクライナ危機で「ウッドショック」に余波 木材価格はさらに上昇か

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ロシアからの木材調達が滞れば、ウッドショックに拍車のおそれ。

ウクライナ危機による木材流通への直接的影響は現時点では限定的だが、先行きは予断を許さない

木材価格の高騰が続く「ウッドショック」。およそ1年にわたり影響が長引く中、ここに来てウクライナ危機の余波が市場に襲いかかろうとしている。

林野庁によると、日本の木材輸入元としてロシアは、EU(欧州連合)諸国や中国などに次いで7番目の国となる。直近の2022年1月の実績は、木材輸入額ベースで全体の6%余りとなる91億円だった。

ロシアは国内の森林資源や木材業界の保護を目的に、22年1月から針葉樹や一部の広葉樹の丸太の輸出を禁止している。このため日本にロシア産の丸太は入ってこない。ただし製材については、EU諸国からの26万3000立方メートルに次ぐ9万1000立方メートルがロシアから輸入されている(いずれも22年1月実績)。

「現在、日本国内のロシア産木材の在庫は豊富で、ロシアで新たな仕入れ契約は進んでいないと聞く。経済制裁が短期で終われば供給面に響くことにはならない」。日本木材総合情報センターの武田八郎調査役はそう見通す。ロシアから輸入する木材を主に扱う富山県内の木材商社の営業担当者も、「足元ではロシアのウクライナ侵攻による影響は出ていない」と言う。

ウクライナ危機のマイナス作用は現時点では限定的のようだ。しかし先行きは予断を許さない。

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