東京メトロ綾瀬駅から10分ほど歩いた所にある分譲マンション。夕方ともなると、住民たちがエレベーターで次々に降り、1階のエントランスに設置された2台の宅配ボックスにQRコードをかざし、肉や野菜を取り出していた。住民たちが利用しているのは、料理レシピサイト最大手のクックパッドが手がける「クックパッドマート」というサービスだ。
クックパッドマートは、2018年からスタートした生鮮食品版のEC(ネット通販)サービス。ユーザーがアプリで注文した生鮮食品を、共同の宅配ボックスで受け取ることができる。
アプリ上には、こだわりの商品がずらりと並ぶ。実家が農家だったり、食材に詳しかったりする社員が歩き回り情報収集することで、地域で有名な精肉店や鮮魚店などの商品や、農家直送の食材を取りそろえている。
価格も、スーパーで販売されている一般的な商品とグラム単価で比較すると格安だ。ネットスーパーでは300円程度の送料がかかったり、最低注文金額が設定されていたりするが、1品から注文でき送料も無料となっている。
それを可能にするのは、独自の物流システムだ。ネットスーパーは自宅への戸別配送が基本だが、クックパッドマートは生産者や店舗がパッキングして共同出荷所に納入した商品をまとめてピックアップする。それを流通拠点に設置した冷蔵庫にいったん集約した後、駅や店舗などに設置された「マートステーション」と呼ばれる宅配ボックスに効率的なルートで配送する「置き配」形式を取る。
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