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政治・経済・投資 #「コロナ後経済」の大難問

「乗客数はコロナ前に戻らない、郊外人気を追い風にする」 インタビュー/東急電鉄 社長 渡邊 功

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わたなべ・いさお 1956年生まれ。79年東京大学工学部卒業後、東京急行電鉄(現・東急)入社。2007年イッツ・コミュニケーションズ社長、10年東京急行電鉄取締役、12年常務取締役、16年専務執行役員などを経て19年9月から現職。(撮影:梅谷秀司)

これまで屋台骨だった通勤需要が大幅に減り、苦戦を強いられる鉄道業界。コロナ後の鉄道のあり方について、東急電鉄の渡邊功社長に聞いた。

──東急電鉄の2020年度輸送人員は前年度比で約32%減少しました。コロナ後の鉄道事業はどう変化していきますか。

利用が回復するのは間違いないと思うが、コロナ前の水準に戻ることはありえない。一方で、変革のチャンスでもあるのは事実。例えば夜間の作業時間をどれだけ確保できるかは以前からの課題だったが、終電時刻を繰り上げて実施することを世間から理解してもらえる環境になった。5月に発表した新・中期事業戦略に掲げた東横線運行のワンマン化の検討も以前からテーマだった。ほかにも変革を進めるが、もともと検討を続けていた課題が10年分くらい一気に前倒しになったという感じだ。

──今春のダイヤ改正では列車本数を削減しました。運賃の値上げの検討も発表しています。

減便はしているが、利用動向に応じた取り組みとして理解してもらえる範囲かと思う。一方でホームドアの完備などサービスの向上も続けている。運賃改定については収支構造改善の努力を大前提として、そのうえでお客様の負担増を極力抑えられるよう検討する。

車への流出防がなくては

──郊外の住宅地から都心に通勤者を運ぶという私鉄のビジネスモデルは転換期を迎えていますか。

郊外の住宅開発と鉄道の組み合わせは、昭和時代には極めて明確な私鉄の経営モデルだったと思う。だが、東急グループは以前から都心への通勤に偏らない「自律分散型」の郊外開発に取り組んできた。二子玉川駅周辺の再開発では都心から逆方向の輸送需要が生まれているし、郊外主要駅付近などにはサテライトオフィス「ニューワーク」を展開している。経営モデルはつねに進化してきたので、そういう意味で崩れたとは思わない。

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